クリスマスイブの想い出
2013-01-14クリスマスイブとっくに過ぎてしまいましたが、イブの想い出というと一番想い出に残っているのはもう15年くらい前だと思いますが某刑務所に面会に行った時のことです。
ある一戸建の売却をしていて、購入申し込みが入りました。
しかしその隣の家で昔殺人事件があり、所有者が刑務所に入っています。そしてその隣との境界が不明瞭でした。
買主さんは隣で事件があったこと、その人物が出所後に隣に戻ることも了解してくれました。ただ境界が不明瞭だと将来揉めると怖いのでそれだけをはっきりさせてほしいという要望がありました。
そこで各方面に手をつくして近畿圏の刑務所に入っているというのがわかり面会希望の手紙等を出して許可をとり訪問してきました。アポの取れた日時がクリスマスイブの午後でした。
普通どこに入っているかとかは親族以外には教えてくれません。
朝から新幹線とバスを乗り継いでやっと到着したのがイブの午後2時くらいでした。
待合室には10数人面会待ちの人たちがいました。
クリスマスイブだからでしょう子供が数人母親といまして、ほかはもろ任侠の人達、堅気の会社員は私のみでかなり浮いていました。
私が入ってきた時に小6くらいの男の子が私に元気よく「お疲れっす!」と言ってきて私が何て返したらいいのか分からずたじろいでいると、周りの任侠の人たちと子供たちと母親までが爆笑しました。
アニキと呼ばれていた見るからに凶悪そうな男が「ケンちゃんその兄さんはちゃうで~^^」と言うと小6は「知っとるがな~^^」とか言ったので頭にきてアニキごとブッ飛ばしてやろうかと思いましたがアニキも舎弟の前でブッ飛ばされてもかっこつかないだろうし今日はクリスマスイブだし、とキリストの心で我慢してやりました。
待っている間中「仮釈は~」とか「○○のオジキが~」とかいう聞きなれない単語が飛び交っている中に小さな子供たちと会社員(私)がいるという異様な世界でした。
その後面会の順番が来て、無事に面会を済ませて境界の承諾を取って帰路につきました。受刑者は元々真面目な社会人だったそうで話もスムースにつきました。
面会の場所はTVのまんまで、書記みたいな警察官が横にいて強化ガラス越しに話します。今でもクリスマスイブがくると思い出すロマンティックでも何でもない変な想い出です。
あと境界は大事です。